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「米中貿易戦争に負けるのは…」を読んで

Yahoo!で読むことができる株式会社フィスコの「フィスココラム」より、今回は「米中貿易戦争に負けるのは…」という記事に注目しました。

米中貿易戦争についてはこのブログでも以前取り上げましたが、アメリカのトランプ大統領は来年の大統領選再選に向けて、中国を力でねじ伏せる方針を維持。しかしコラムでは、トランプ大統領のその姿勢が最大の“株安要因”となっている以上、今後の対応を見直す必要があると指摘しています。

米中貿易戦争は株価にも大きな影響を及ぼしているようで、たとえば7月に過去最高値をたたき出したNY株式市場が8月には米中貿易戦争を背景に前月の上昇分を削る展開が多く見られました。中には1日500ドルを超えるような大幅安も度々見られ、その上その翌日の戻りも限定的、と市場へのダメージがいかに深刻であったかを表しています。

さらにコラムでは「印象的だったのは、8月23日」と言及。この日は中国政府がトランプ政権への報復措置として、アメリカからの輸入製品の関税を発表。トランプ大統領は公表していた対中制裁の税率をすぐさま引き上げ対抗しました。こういった経緯があり、ダウは620ドルも株価を下げ、市場心理を悪化させたと指摘しています。その後はトランプ大統領が「中国から通商協議再開を求める電話があった」とTwitterにて明らかにしたことで、株価はやや持ち直す姿勢を見せましたが、中国はこれを否定。トランプ大統領自らがフェイクニュースを流した可能性もあるようです。

トランプ大統領再選の命運を分けるともいえる米中貿易戦争。これまでのような強引なやり方で株安を引き起こせば、一気に支持も失いかねません。トランプ大統領の政治家としての力量が試される局面となるとコラムでは結論しています。

どちらも世界経済に大きな影響力を持つ両国ですから、この対立がどう決着するかは注目したいですね。