「フェイスブックの新たな仮想通貨Libraについて」を読んで

株式会社フィスコ(代表:白井一成)の客員アナリストであり、 ビットコイン研究所の代表でもある大石哲之氏によるコラムで、先週触れたFacebookの仮想通貨「Libra」が取り上げられていたので注目してみます。

詳細が露わになってきたFacebook主導の仮想通貨「Libra」。大石氏は、ポイントの延長線にあるような、使い勝手の良いものを予想していたそうですが、その性質は予想に大きく反していたと指摘しています。

まず、複数の法定通貨のバスケットにペグする形態であること。そして、UTXO型ではなくアカウント型で運用すること。また、提携企業内部の経済を協力に推し進めていくものという予想が外れ、「新しい仮想通貨作ったんでよろしく!」と外部に委ねる部分が多くありそうなこと。

コラムでは、この3つの点から「Libra」を「非常に中途半端なもの」と位置付けています。たとえば米ドルとのペグではなく、バスケット制を採用しているために世界中の誰から見ても外貨のような使い勝手になってしまう。そして、通貨利用をメインにすると考えればアカウント型のスマートコントラクトはセキュリティ面に不安が残ってしまうと考えられます。

コラムでは、Facebookの大規模なユーザーベースは魅力であるものの、他のスマートコントラクトと比較して何か秀でている点があるわけでななく、代替プラットフォームが増えただけに過ぎない、と厳しい評価も。

仮想通貨としてはいまいち評価が低そうな「Libra」ですが、Facebookの圧倒的なユーザーベースがそこを支える形で普及するか、それとも市場も同じように厳しい目で評価するのか。株価とあわせて注視していきたいと思います。

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