「レバノンデフォルトの次は?【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】」を読んで

株式会社フィスコがYahoo!に掲載している「レバノンデフォルトの次は?【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】」という記事に注目してみました。

ディアブ首相(レバノン現首相)は、3月7日に迫っていた外貨建て国債(12億ドル)の支払い期限を先延ばしにすると明かしました。

2018年のレバノンのGDP(国内総生産)は566.39億ドル(6.2兆円)。2017年の輸出は40.3億ドル、輸入は201.1億ドルと、輸入に依存してきました。平均して見れば、1.1兆円/年の経常赤字に対し、金融勘定を通じて0.7兆円/年の資金流入がありました。しかしここ数年、資金流入で賄いきれなかった分により、外貨準備の残高は大幅に減り、対外短期債務と比べても非常に低いといいます。債務不履行の表明はもはや「時間の問題」だったのかもしれないともいわれています。

New York Timesでは、「レバノンの銀行は、政府に融資して得た利息による法外な金利を大口の預金者に約束している。経済での輸入依存が高く、生産性改善のための資本は投資されていない」と指摘していたようです。

治安情勢も悪く、2019年10月には、レバノンのデモが行われました。当時の首相は辞任しましたが、デモ参加者の怒りは、1975年に内戦が起きてから、国を支配する宗派主義の政治家たちに向けられているそうです。

コロナウイルスにより世界的に景気が悪化している今、脆弱性の高いレバノンでは問題が表面化しやすくなるのではないでしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です